家計

「店員に声をかけられたら負けです」“セルフレジ・タッチパネル恐怖症”の中高年たちの本音と涙ぐましい努力

セルフレジ、タッチパネルには便利な点もあるが…(写真:イメージマート)

セルフレジ、タッチパネルには便利な点もあるが…(写真:イメージマート)

 スーパーなどの小売店、飲食店での「セルフレジ精算」や「タッチパネル注文」は今や当たり前の時代。だが、操作に不慣れな中高年利用者からは「買い物や外食も気軽にできない時代になった」とのぼやき節が止まらない。

 スーパーで買い物かごを出せば、店員が清算してレジ袋も無料でつけてくれる――そんな時代は遠い昔。全国スーパーマーケット協会調査によると、2022年のセルフレジ設置率は25.2%で、この先もさらなる増加が予想されるという。

 セルフレジがメインの店舗でも、客をサポートするために店員を配置しているケースがほとんどだが、「店員からの“声掛け”が思わぬプレッシャーになることがある」と60代後半の男性・Aさんが言う。

「行きつけのスーパーも有人レジはほとんど無くなりました。毎日のように使うので操作にも慣れてきましたが、たまにバーコードの位置が分からず少しまごつくことがあります。すると、すかさず店員さんから『お客様、いかがされましたか~?』と声がかかる。それが“耄碌しているおじいちゃん扱い”されているようで……。最近は『声掛けされたら“負け”』と妙な強迫観念を抱くようになってしまいました(苦笑)」

 男性はセルフレジでの精算をスムーズに終えられるよう(店員に声掛けされないよう)、念入りにバーコードの場所を調べてから商品をかごに入れるようになったという。

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