家計

「店員に声をかけられたら負けです」“セルフレジ・タッチパネル恐怖症”の中高年たちの本音と涙ぐましい努力

レジ袋「3円」の精算を忘れてしまい…

 また、別の60代男性・Bさんからは、こんな声が。

「最近は、店でのオーダーに『いかに、しくじるまいか』が私の大きなポイントになっています」

 そう話すBさんは、若い頃から食べ歩きを趣味としてきたという。

「近年、チェーン店だけでなく個人店でもタッチパネル式の券売機を導入するところが増えました。便利な反面、操作に慣れないと、後ろに並ぶお客さんの目が怖い。操作にモタモタしていて、舌打ちされたこともある。それ以降、初めて訪れる店は極力、混み合う時間を避け、あらかじめネットの画像検索で券売機のメニュー配置を予習するようにしています」(Bさん)

 なんとも涙ぐましい努力だが、セルフレジ、タッチパネルと格闘する中高年の苦悩は尽きない。70代男性・Cさんの話。

「コンビニのセルフレジに初挑戦。思ったより簡単に精算できたのですが、帰宅してレシートを見ると、レジ袋(3円)が精算されてなかった。翌日、レシートを片手にコンビニで事情説明、代金を支払おうとしたのですが、アルバイトと思われる店員がこうしたケースの対応を把握しておらず、『店長や本部に確認するので、お待ち下さい』と言い始め……。“無罪放免”になるまで20分近く足止めされてしまいました。もう、セルフレジはこりごりです」

“セルフレジ・タッチパネル恐怖症”の中高年たちの葛藤は、まだまだ続くのか。(了)

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