脱毛施術の主な方法は、レーザーを照射し毛根を破壊するというもの。このレーザー照射は施術者の技量の差が大きく、やけどなどの肌トラブルにつながる危険性もある。ジョイアクリニック京都院長で形成外科・美容外科専門医の林寛子さんが指摘する。
「一般的に使用される医療脱毛機器のレーザーは、毛の黒い色に反応します。そのため、肌が白くて毛の色とのコントラストがはっきりするほど、効果的に施術しやすい。逆に、日焼けなどで肌の色が濃くなっている場合は、毛根だけではなく皮膚にもレーザーが反応してしまい、肌がダメージを受けやすくなります。
そのため、肌の状態をチェックし、その人に合った設定で照射する必要があるのですが、それを怠ると、やけどを負わせてしまうことがあるのです」(林さん)
脱毛機器は皮膚に熱を加えるため、冷却装置が搭載されたものも多い。だがこれも設定ミスで皮膚を冷やしすぎて凍傷を起こしたという例も報告されている。
「永久脱毛」から3か月で生えてきた
永久脱毛を目的に何度も何度もサロンに通ったにもかかわらず、終了からほどなくして毛が生えてきたケースもある。神奈川県に住む主婦の女性・Bさん(34才)はため息をつく。
「エステサロンでわき脱毛を受けたら、コース終了までなんと2年もかかりました。毎回の予約はもちろん時間のやりくりも大変で、ようやく完了したと思ったのに、3か月もしないうちにまた生えてきたんです。“保湿が大事だから”と言われて、別料金で2万円もする保湿ローションまで買わされたのに……」