SNSやLINEで見られる“中高年男性特有の文面”が「おじさん構文」として揶揄されることがある。語尾はカタカナ、独特な言い回しなどの特徴があるが、最も印象的なのは絵文字を多用することだろう。
そんなおじさん構文が度々話題にされるなか、「自分の文章ももしかして……」と心配になっている人たちがいる。そもそもなぜ絵文字をたくさん使うのか、そして現在、おじさん構文とどのように向き合うようになったのか。中高年男性たちに聞いてみた。
伝え方を工夫していたらおじさん構文になっていた
メーカー勤務の50代男性・Aさんは、特に家族や職場の部下に指摘されたわけではないが、「おじさん構文に敏感になった」と認める。
「話題になり、例を見た後に自分のメッセージを見返すと、たしかに絵文字が多いような気が……。最近は、少し控えめを心がけています。自分が押しも押されもせぬおじさんなのは間違いないんですけど、今はおじさん構文になっていないか心配で、メッセージを送信する前に、必ず3回くらい読み直しています」
絵文字を多用しがちになっていたAさんだが、かつては絵文字を使わないタイプだった。それがどこで転換したのだろうか。
「昔、仕事でもプライベートでも、メッセージを送った相手から『怒ってる?』『なんか冷たい』といったことをよく言われたことがあって、そんなつもりはないのに……と、なるべく絵文字をつけるようになった気がします。
絵文字で、できるだけ柔らかくしたり表現も優しくするなど、伝え方を工夫していたら、おじさん構文になっていたということですね……。若い人はむしろ絵文字をつけていないと知って、捉え方のギャップに驚かされるばかりです」(Aさん)