現役時代に使っていた「クレジットカード」も落とし穴になりやすい。
「数万円の年会費がかかる空港ラウンジの優待サービスなどがついた高級クレジットカードは、現役時代に比べリタイア後は利用機会が減ってカードの恩恵を受けにくくなることも。カードのダウングレードや解約を考えてみましょう。またカードを複数持っている人は2枚程度に絞るのが適当です」
支出は自分たちのためばかりでない。年齢を重ねると子や孫がますます可愛くなるが、身の丈以上の援助は自分の首を絞めることになる。
「子の結婚や新居購入、孫の入学などのイベントのたびに援助してしまうと多くの資産があると勘違いされて、お金を際限なく期待されるようになってしまいます。子には資産状況を正直に伝え、過度のおねだりを防ぐことが重要です」
老後破産につながる様々な支出を減らし、先を見据えた生活を送ることが求められる。
※週刊ポスト2023年9月29日号