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【日本株週間見通し】日経平均はバブル後高値更新にトライ 今週はFOMCに日銀政策会合も

 日米の金融政策イベント前後では、相場は神経質な展開となる可能性をはらんでいるものの、米VIX指数が13.00ポイントを下回り、今年最低を記録しているあたり、投資家心理は悪い状態でないことが窺える。このため、直近の相場上昇についていけていない出遅れ感の強い銘柄などには買い戻しや押し目買いが入る可能性がありそうだ。FOMCと日銀金融政策決定会合を無難に消化できれば、日経平均は6月19日のバブル後高値33772.89円を更新してくることが期待される。

 一方、日経平均の一段高のカギを握るのが海外投資家の動向だ。東京証券取引所が14日に発表した9月第1週(4-8日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物で2週ぶりの売り越しに転じ、売り越し額は7490億円と3月第2週以来の規模に膨らんだ。現物と先物の合算でも2週ぶり6646億円の売り越しとなった。ただ、日経平均が反発した第2週(11-15日)には再び買い越しに転じていることが期待される。

 また、海外外投資家の売買動向に影響を与えるイベントが25日から開催される。海外の投資家や資産運用会社等を集中的に日本に招致し、国際金融センターの実現に向けた日本政府の関連施策や、日本の金融資本市場としての魅力等を情報発信する「Japan Weeks(ジャパンウィークス)」が9月25日から10月6日の日程で開催される。過去に大手証券会社などが独自に海外機関投資家を招聘するイベントはあったが、金融庁が主催するのは初の試みであり、岸田首相や鈴木財務大臣など政府関係者もイベントに参加する予定となっている。このイベント開催を手掛かりに海外投資家の日本株に対する関心が前倒し的に高まる可能性があり、東京市場の下値を支えることが期待される。

 物色としては、世界経済のソフトランディング期待や為替の円安メリットなど好材料が多く存在する自動車関連株の人気が持続する可能性がある。ほか、ユニークで旬の物色テーマとして関西銘柄が挙げられる。14日にプロ野球・阪神タイガースがリーグ優勝を果たしたが、今年はパリーグのオリックス・バファローズも優勝マジックを1ケタとしており、日本シリーズは在阪球団同士の対決となる可能性が高い。その場合、優勝記念セールはどちらが勝っても「もう一度、関西で盛り上がる」こととなり、関西経済を刺激する期待があろう。ほか、ゲーム見本市「東京ゲームショウ」が21日から開催されることでゲーム関連に物色が向かう展開も期待できそうだ。

 今週は19日に米FOMC(-20日)、20日に8月貿易収支、8月訪日外国人客数、パウエルFRB議長会見、21日に日銀金融政策決定会合(-22日)、ゲーム見本市「東京ゲームショウ」(-24日)、英国金融政策委員会、22日に植田日銀総裁会見、8月全国消費者物価指数、米9月S&Pグローバル製造業購買担当者景気指数(PMI)、などが予定されている。

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