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【日本初のレベル4】永平寺町で始まった「運転手不在の自動運転」サービス 過疎地域の交通の切り札としての期待

自動運転の遠隔監視室。複数のモニターで走行状況をチェックしている

自動運転の遠隔監視室。複数のモニターで走行状況をチェックしている

「今度は家族と一緒に乗りに来ます」

 現在の1日当たりの利用者は50人前後。志比停留所は曹洞宗の大本山である永平寺の近くにあり、寺を訪れた観光客が興味を持ち、利用することが多い。

「ドライバーがいない自動運転車は全国的にも珍しいので、レジャー目的で乗られる方が多いです。家族連れの方も多いですが、お子さんに乗っていただくのは、とても有益だと思いますね」(山村さん)

 現在、1600年代の古地図に基づく永平寺川沿いの参道の整備が行なわれており、参道の石畳化・無電柱化が進んでいる。山村さんは、「将来的には、この参道にも自動運転車が走れるといい」と将来に向けての期待も述べる。

 車両は道路に設定された電磁誘導線を読み取り、各種センサーで周囲の状況を確認しながら自動で走行する。加速や減速、ハンドル操作などは車に搭載されたシステムが担うので、ドライバーは乗車しない。車両の前方にセンサーやレーダー、カメラが設置されており、道路の状況や障害物をこまめにチェックする。

 また、運行区間の近くには、車の走行状況をモニターでチェックする遠隔監視室がある。運行を管理するとともに、運行できない状況になった際には現場に駆けつけられるよう、常に複数体制で管理している。

 車両にはセンター呼出ボタン、緊急停止ボタンもあり、通話のためのマイクやスピーカーもある。乗車に際して困ったことがあっても、監視室との通話で解決に導いてくれる。

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