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【リタイア後に子供と同居】「子の家に転居」「子が出戻りする」「子と共同で家を購入」の3パターンに潜むリスク

 そもそも長年にわたって違う生活パターンを築いてきた大人が、ひとつ屋根の下で暮らすことには無理が生じやすく、独居のほうが幸せだと高室氏は言う。

「ずっと同居してきた家族ならまだしも、何十年も離れて暮らしていた親と子が再び一緒に生活するなど、動物界ではあり得ない不自然なこと。老後は子供に頼るといった甘い考えを持たず、同居したいなどと思わないことです。同時に、“ひとり暮らしは寂しい”という思い込みを捨てましょう」

 定年退職して妻とも死別した場合、孤独で退屈な人生が待っていると思いがちだが、そうではないという。

「妻に先立たれると男性は弱気になることが多いのですが、それは炊事洗濯のスキルが身に付いていないから。ストレスが溜まる同居よりも、ひとりで趣味に没頭したりするほうがよっぽど気が楽ですから、家事のスキルは磨いておきたい。妻が元気なうちに1週間家事をやってみるというのも手です。

 一方で、子供には『将来、同居してあげないと』という心配をさせないように気を配る。子供にとって最も気掛かりなのは詐欺に遭っていないかといった“お金の問題”です。財産の管理を自分でできていることを伝えて不安材料を払拭しておくことが大切です」

 子供との同居で最後が地獄になってはいけない。

※週刊ポスト2023年9月29日号

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