こうした落とし穴を避けるには、「今まで培った働き方の常識を変える」ことが必要だという。
「『石の上にも3年』という言葉を定年後も守る必要はありません。『石の上にも3週間』で十分です。定年後に新しいバイトで無理をして失敗し、結局家に引きこもってしまっては最悪です。自宅にこもり、妻に疎んじられ、外出しないことでうつや認知症につながっていくケースも少なくありません。定年後のバイトはとりあえず1週間やってみて、合わないと感じるのなら潔く辞めるくらいに考えたい」
また、1つの仕事に固執せず複数の仕事を持つことで、どれかで失敗しても他の仕事で挽回できると心に余裕が生まれるという。
「仕事のうちのひとつを外勤にすれば、妻との距離感も程よく保つことができるでしょう」
現役時代とは違う働き方を心掛けることが、長続きする秘訣だという。
※週刊ポスト2023年9月29日号