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「何十年も前に亡くなった義理の祖父母名義の持ち株」を発見、どう相続すればいいのか 弁護士が解説

 判明相続人だけが相続人であることが確認できれば、5人で株式について遺産分割協議をすることになります。上場会社なら株式市場で取引される株価からその価値が計算できます。義母の相続人であるご主人と存命の義母の妹が各3分の1、亡くなった妹の子が各9分の1ずつの相続分を持っていますから、これを分割の基準にできます。

 次に、誰が相続するか、どのように相続するか(例えば、株を換金してお金で分配するかなど)を決めてください。その上で、株券の発行会社に連絡して、その株券にかかわる株式の特別口座を開設している信託銀行等の連絡先を尋ねてください。

 平成21年に、上場会社は、株券制度をやめて株券を無効とし、株券上の権利である株式を証券会社に登録する制度になりました。そして、その際に登録をしなかった株主の権利は、株券の発行会社が取引のある信託銀行等にその株主名義の特別口座を開設し、そこで株式の権利を保管するようになっています。義祖母は30年前、義祖父は20年前に亡くなったとのことですから、この制度変更以前です。そこで新制度を利用する機会がないままだったのでしょうが、権利は残っています。

 どのように相続するにせよ、義理の祖父母らの特別口座が開設されている信託銀行等に相談し、その指示に従って手続きすればよいでしょう。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2023年10月5日号

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