投資情報会社・フィスコが9月25日~9月29日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げへの期待は持続しているが、米インフレ指標は鈍化しつつあるため、金利上昇を意識したドル買い・円売りが一段と強まる可能性は低いとみられる。FRBは9月19-20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の引き上げを予想通り見送ったものの、年内の利上げの可能性を示唆。英国やスイスなど主要中央銀行による利上げ終了の思惑で、ドル選好地合いは失われていないようだ。
今週発表予定のユーロ圏9月消費者物価指数でインフレ沈静化が示されれば、ユーロ売り・ドル買いに振れドル円の押し上げ要因になりやすい。ただ、今週発表の米経済指標は強弱まちまちの見通し。9月CB消費者信頼感指数については大幅な改善は期待できないため、市場予想と一致してもドル買い材料にはなりにくい。また、8月コアPCE価格指数の上昇率は鈍化が見込まれ、引き締め観測を弱める手がかりに。なお、日本政府は一段のドル高・円安の進行に警戒を強めており、閣僚などからけん制発言が相次ぐ。日本銀行は金融政策の現状維持を決定したが、将来的な緩和修正観測は後退していないため、ドルの上値を抑える手がかりとなりそうだ。
【米・9月CB消費者信頼感指数】(26日発表予定)
26日発表の米9月消費者信頼感指数は105.9と、8月の106.1をやや下回る見込み。ただし、市場予想をしっかりと上回った場合、年内追加利上げ観測は後退せず、ドル買い要因になりやすい。
【米・8月コアPCE価格指数】(29日発表予定)
29日発表の米8月コアPCE価格指数は前年比+3.9%と、前回の+4.2%から伸びが鈍化する見通し。インフレ抑止が示されれば金利安・ドル安要因となろう。