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【2024年物流問題】ドライバー不足で私たちの生活はどう変わるか? 不在時の再配達有料化の可能性も

コンビニに商品がない!?

 コスト増によりこれまで当たり前だった物流が停滞することで、街の景色はどう変わるのか。例えば野菜や鮮魚、肉類などの生鮮食品がスーパーの店頭に並ぶ時には、これまでより鮮度が落ちてしまう懸念がある。薬局では、医薬品が品切れになってから再入荷までに時間がかかり、必要な薬がすぐに手に入らなくなる恐れもある。

 コンビニの商品棚も、おにぎりや弁当などの入荷頻度が減ることで、今まで以上に空きが目立つようになるかもしれない。即日・翌日配送が売りのネットスーパーもこれまで通りとはいかないだろう。東日本の山間部に住む70代男性はこう不安を漏らす。

「最寄りのコンビニまで車で40分以上かかるので、日々の買い物にネットスーパーを利用する住民も多い。今は注文すれば翌日には届くが、2024年問題で配達に2?3日かかるとなれば、賞味期限の短い生鮮食品は買えなくなってしまうのではないか」

 一個人の生活に不便が生じるだけではない。前出・丸山氏が言う。

「消費量が小さい地方ほど厳しい現実がある。すでに地方市場では輸送コストが見合わないため一部の商品が配送されず、わざわざ近隣の中央卸売市場まで取りに行くケースも出ているようです」

 こうした状況が広がれば、配送コストのかかる地方ほど食品価格が上がるなど、大都市と地方の経済格差はますます拡大しかねない。

 愛媛県の特産品であるみかんなどの柑橘類は、およそ6割が首都圏に出荷され、その95%超がトラックで運ばれる。ドライバーが減って1便出せなくなるだけで打撃は大きく、農園主のなかには「農家をやめないといけなくなる」と焦燥感を募らせる人もいるほどだ。当然、首都圏の消費者も地方の特産物をこれまでのように買えなくなる恐れがある。消費者ができる対策は何が考えられるのか。

「例えばトイレットペーパーなどの生活必需品や市販薬など、買い置きできるものはまとめ買いをしてストックするように心がけます。注文回数を減らせば配送費用の削減にも繋がります。当日や翌日の配送を避けるなど、消費者側も『物流に負担のかからない』注文方法を考える時代がやってきました」(丸山氏)

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