「結局、車両価格70万円プラス40万円以上の諸費用を支払うことになりました。総額で110万円超の支払いとなり、『高い買い物をしてしまった』というモヤモヤが今も残っています」(同前)
中古車の購入はクーリングオフの適用外のため、契約後に取り消すことはできない。
「最初に100万円以上の総額表示を見ていたら、そもそもこの車を選ばなかったかもしれない。騙し討ちにあったようで悔しいです。“勉強代”と思おうにも、金額が大きいので割り切ることができない」(同前)
自分でできる手続きも
今回の規約改正により、中古車の購入に必要な実際の金額が一目でわかるようにはなった。「車両本体価格」に、自賠責保険料、税金・法定費用(車庫証明や検査登録の証紙・印紙代など)、また登録手続代行費用などの「諸費用」を含めた「支払総額」が内訳とともに明示されることになった。
「簡単に言うと、表示された金額を支払い、ナンバープレートを付ければ、すぐに乗り出せる『最低限必要な実価格』にあたるものが支払総額というわけです」(前出・萩原氏)
一方、総額表示の義務化後も、「希望ナンバーの申請代行費用」など消費者の任意で希望するサービスやオプションに関わる費用は「支払総額」に含まれず、プライスボードや広告には表示されないので注意したい。
「販売店側はオプションサービス的な位置付けで見積書に載せてくることがありますが、要・不要の判断は自分でできます。支払総額に含まれていない項目を見つけたら、慎重に検討する必要があるでしょう」(同前)