“最強の備え”は貯蓄、保険はそれを補完するもの
また、災害に関する保険、すなわち地震保険や火災保険には、必ず加入しておくべきだ。
「震度7を記録した2016年の熊本地震では、市内で地震保険に入っている家の84%が保険金を請求したとされます。そこまで大きな規模でなくとも、地震が起きれば家屋が倒壊することは充分に考えられます。地震保険は火災保険とセットで加入するもので、これらはどの保険会社でも保険料は一律と決まっているので、選ぶ手間もかかりません」
保険は「安心を買うもの」ともいわれるが、そもそもすべての不安を保険で解消することなど不可能。
医療保険とがん保険と介護保険と認知症保険に入り、毎月高額の保険料を払っていても、交通事故にあってそのまま亡くなってしまったら、受け取れるお金は0円だ。
「結局“最強の備え”は貯蓄です。その上で足りない分を補うために、保険がある。60才をすぎたら、収入、貯蓄、支出をきちんと整理したうえで、本当に必要な保険に絞っていきましょう」
自分にとって本当に役に立つ保険を見極めたい。
※女性セブン2023年10月12・19日号