【3】とにかく痛いのが嫌
歯科治療でどうしても避けられないのが、痛みだ。麻酔の注射だけで怖いと感じる人もいるだろう。
「注射や歯を削るのが怖い人向けに、最近は無痛治療を行うところが増えています。その1つに、笑気吸入鎮静法という麻酔があります。治療前に小さなマスクを鼻に固定し低濃度の笑気ガスを吸入するのですが、体がリラックスするためチクッとする局所麻酔のほか、歯を削るときや、歯石を取るときの『キーン』とした嫌な感じも気にならなくなる人も多いのです。
初診のときに、無痛治療にはどんな方法があるのか、笑気吸入鎮静法を取り入れているのかなど、聞いてみるといいですね」
【4】歯を削られる治療自体が嫌
インプラントや親知らずの抜歯など手術が必要な治療に対して強い不安を抱えている場合は、寝ているような状態で治療が終わる方法を選ぶことが可能だ。
「静脈内鎮静法といって精神安定剤を静脈に点滴していく方法です。点滴を始めると体がぽかぽか温かくなってきて、1~2分もすると眠気が強くなり、その後、眠ってしまうことも可能です。
抜歯などの手術を行う場合はそこから必要に応じて、さらに注射で局所麻酔をします。患者さんは、うとうととしているので、注射の痛みも感じることがなく、あっという間に終わったという人がほとんどです。なお、静脈内鎮静法は自由診療になる場合が多いため、5万~10万円ほど。費用がかかっても治療を早く終わらせたい人が選ぶことが多いですね」