2003年に発売され、約62万台を販売した『パチスロ北斗の拳』のリメイク版として、2023年4月に全国のパチンコ店に導入された『スマスロ北斗の拳』がロングランヒットとなっている。そんな『スマスロ北斗の拳』の人気を受けてか、“懐かしのパチスロ機”の復刻が続きそうだ。
往年の名機復活に積極的なのが『スマスロ北斗の拳』を発売するサミーで、“Sammy Classic”と銘打ったシリーズにて過去の人気機種を再現。今年12月には、2003年発売の人気機種を現行機として再現した『パチスロ ファイヤードリフト』が全国のホールに導入される予定だ。
また、Sammy Classicシリーズではないが、2009年の『パチスロ交響詩篇エウレカセブン』を彷彿とさせるスペックの『パチスロ交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO TYPE ART』という機種も、11月にサミーから登場する予定だという。
昨今のパチスロにおける復刻版人気について、パチンコ・パチスロに詳しいジャーナリスト・藤井夏樹氏が説明する。
「昨今20代の若年層パチスロファンは減少し、40代以上が主な客層になっています。40代以上は20年ほど前の“4号機”と呼ばれる機種がメインだった時代を知っているパチスロファンも多く、当時を懐かしむ感覚で最近の“復刻台”を楽しんでいるという側面もあります。
メーカー側も懐かしの機種を現代版に再現させることで、かつてのパチスロファンを再びホールに呼び戻そうという狙いもあるでしょう。『スマスロ北斗の拳』のヒットの影響もあり、そういった傾向が強まっているようにも思えます」
最新機種に興味はわかないけど、スマスロ北斗だけを打ちたい
では40代以上のパチスロファンは、“名機復活”をどのように楽しんでいるのだろうか。
『スマスロ北斗の拳』をきっかけに、数年ぶりにパチスロで遊ぶようになった都内に住む会社員・Aさん(40代男性)はこう話す。
「僕が20代でいわゆる4号機全盛の時代は、よくパチスロを打っていたんです。社会人数年目で、多少自由にできるお金を持ち始めたこともあり、パチスロには結構お金を使っていましたね。仕事が休みの日はほとんどパチスロを打っていたし、仕事帰りにちょっと打つことも珍しくありませんでした。
でも出玉が規制されて4号機の時代が終わった頃から、すっかり足が遠のいていました。そんななか、今年の春に『スマスロ北斗の拳』が出るとネットで知って、久しぶりに打ちたくなったんです。
実際打ってみたら、演出やゲーム性も昔の北斗とかなり似ていて、懐かしさとともに嬉しさがありました。それからは、スマスロ北斗だけを1週間に1回くらいのペースで打っています。ほかの新しい機種については全然わからないし、あまり興味もわかないけど、スマスロ北斗だけを打ちたい、という感じです」