現在Aさんの楽しみは、12月に導入予定の『ファイヤードリフト』だ。
「『ファイヤードリフト』も当時よく打っていた台なんです。北斗と同様、当時をどれだけ再現してくれるか期待しています。ほかの20年前ぐらいの機種もどんどん復刻してほしい」(Aさん)
ゲーム性や演出は再現できても…
一方、復刻版のパチスロに物足りなさを感じるという声もある。神奈川県に住む自営業・Bさん(40代男性)は、出玉の面で満足できていないという。
「20年前の4号機の時代は、どの機種もハイリスクハイリターンで、短時間に何万円も勝ったり負けたりしていた。そういう射幸性の高さが楽しかったものなんです。
でも、徐々に出玉が規制されて、ハイリスクハイリターンの機種がなくなっていった。スマスロ北斗の拳もゲーム性は元祖に近いけど、そこまでハイリスクハイリターンではない。無茶な願いだとわかっていますが、正直もっと射幸性が高い機種を打ちたいですね」
前出・藤井氏も、名機種の復刻においてもっとも大きな壁となるのが“出玉性能”だと指摘する。
「4号機や5号機の時代からすると、現在の6号機の時代では、かなり出玉性能が制限されています。つまりゲーム性や演出は再現できても、出玉性能そのものを再現するのは難しい。
過去の名機種を復刻させることで、長らくパチスロから離れていた中高年層にアピールするのは可能でしょうが、実際に打ってみると、出玉の点で当時とはまったく異なるものになっているため、『全然違う』とネガティブな印象を与えてしまう可能性もあるわけです」(藤井氏)