微妙だなと思っても買ってしまうことも
メーカー勤務の20代女性・Bさんは試着中ではなく、その後にプレッシャーを感じる。
「店員さんに『お疲れ様でした。いかがでしたかー?』とか聞かれた場合、返答に困ることがよくあります。気に入って買うつもりならともかく、『合わなかった』とはストレートに言いにくいですし……。
試着したら買わないといけないという圧力を感じてしまうタイプなので気まずいんですよね。微妙だなと思ってはいても、買ってしまうこともありました」
現在は実店舗をほとんど利用しなくなったというBさん。一般的には試着ができないネットショッピングの方が実店舗よりも失敗する可能性が高いように思えるが、ネットの方が失敗は少ないという。
「ネットでは自己判断だけでなく、自分の感覚や体型に近い人のレビューを見たり、とことん考えたりすることができますが、店舗だと店員さんとの対面なので落ち着いて判断できない。おすすめされて、自分で納得できないまま買ってしまうと、失敗や後悔につながるのかもしれません」(Bさん)
試着しないとわからない服は買わない
広告代理店勤務の30代女性・Cさんも、服はなるべくネットで購入するようになったという。
「店員さんの、『これはこういうふうにも着られます』とか、『ベルトを巻いたら違った表情に』とかいったアドバイスをもらうことがありますが、実際にその言葉通りに実践したことがないんですよね。これまでは、コーディネートなどで実用的なアドバイスをもらえるのが店舗の魅力だと思っていましたが、それもネットで完結する気がします。
よく、試着しないとわからないといいますが、もはや逆。試着しないとわからない服は買いません(笑)。試着するのがもう面倒だし、基本的にゆるい服が好きなので、大体ネットでも大丈夫というか……」
もちろん店員による接客時のアドバイスを重宝している人もいるだろうが、逆にそれがプレッシャーになったりする人もいる。ネットショッピングはそんな人たちの受け皿にもなっているのかもしれない。(了)