ゲームの勝敗によって喜んだり悔しがったり、時には怒ったり。プレイに白熱するあまり、ときに悪態をついてしまう大人は少なくない。そうした大人の姿をゲーム実況などで見続けているせいか、いつの間にか子供にもその口調がうつっているケースがある。子供たちの過激な言動を目にした親たちからは、困惑とともに子供の将来を不安視する声があがっている。
いつもはおとなしい娘が豹変…
「『はぁー!? ふざけんな! マジキモい! 絶対、殺す!』。ベランダで洗濯物を干していたら、リビングから娘の怒鳴り声が聞こえてきたんです」
そう驚きを明かしたのは、IT企業勤務の30代女性・Aさんだ。何事かと思いのぞいてみると、小学4年生の長女が画面に向かって怒りを爆発させていたという。
「娘は普段おとなしいのに、ゲームをプレイすると豹変するんです。オンラインでもお友達が来た時も、ゲームをしながらだと『死ね』とか『殺す』とか言い合っていて、ショックでした。もちろんゲームをしている時だけだし、口だけなのはわかっていますが……」
Aさんが注視していると、口が悪くなったのは、子供たちがよく見ているYouTuberやゲーム配信者の影響もあることに気がついた。Aさんは、「よく“子供に見せたくないテレビ番組”が問題になりますが、今やテレビ番組よりもYouTubeやゲーム配信のほうが要注意なのではないか」と懸念する。
子供の暴言についてAさんが夫に相談すると、夫は「ゲームの時だけなんだから気にする必要ない」という考えだった。しかしAさんは納得できなかったという。
「ゲームプレイ時だけで終わってくれたらいいけれど、例えばこの先、中高生になって、少しでも気にくわないことがあった時に、軽い気持ちで暴言を吐くようになると問題だと思うんです。本人にしても、人を傷つける可能性がある言葉だという認識はまだまだ薄い。日常的に言い出す前に、事あるごとに注意しています」(Aさん)