つみたてNISAであれば20年間保有できますので、マイナスになっている可能性は少ないと思いますが、一般口座で個別株を買っている場合は、非課税期間にこだわらず、ある程度利益が出たところで利益確定しておいたほうがよいかもしれません。
国民健康保険には影響しない
国民健康保険は、所得によって保険料が変わります。先日、2024年から、国民健康保険の年間保険料の上限が2万円引き上げられ106万円となると発表されました。万が一、投資で利益がたくさん出て所得が増えたら、国民健康保険料が上がってしまうと心配されている方もいるかもしれません。
そこはご安心ください。NISA口座もしくは、源泉徴収ありの特定口座では、どんなにたくさん利益が出ても国民健康保険料の金額には影響ありません。この場合は、国民健康保険料を計算する所得には含まれないためです。
ただし、源泉徴収なしの特定口座や、一般口座で得た売却益は確定申告をすることで、国民健康保険料に影響を与える所得額が増え、結果、保険料がアップします。源泉徴収なしの特定口座では、利益が20万円以下であれば、確定申告不要で、非課税になるというメリットがありますが、大きく利益が出た場合のことを考えると「源泉徴収ありの特定口座」を選んだほうが無難です。
《今回のまとめ》
・NISA口座内でも外国株の配当金は課税される
・課税口座に移管された場合、損失でも課税されることがある
・NISA口座、源泉徴収ありの特定口座での利益は、国民健康保険料には影響しない
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。