わかりやすい経営悪化のサイン
コロナ禍以降、パチンコ・パチスロ市場は衰退し、店舗数も減少の一途をたどっている。警察庁生活安全局保安課が発表した「令和4年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」によると、2022年12月末時点でのパチンコホールの営業所数は7665店舗、2021年12月末の8458店舗から1年で793店舗減少したこととなる。
「ガイアの倒産によって、パチンコ業界全体の業績の悪さがさらに印象づけられたのも事実。このニュースによって、お金が貸してもらえなくなり、資金繰りが悪化する法人が出てくる可能性もあるでしょう。ガイア倒産のあおりを受けて、閉店する店舗や倒産する企業が出てきてもおかしくないと思います」
パチンコホールの閉店ラッシュが加速しかねない状況だからこそ、一般ユーザーはよりシビアな目を向けている。ネット上の内部情報だけでなく、店内のさまざまなところから、経営に関するヒントを見つけ出しているという。
「たとえば、宣伝広告が減ったり、店内の装飾が簡素化されたりといったことは、わかりやすい経営悪化のサインと言えるでしょう。また、それまで頻繁に新台入れ替えを行っていたのに、急に新台の導入台数が減ったり、入れ替えをしても旧機種が増台されたりなどといったケースは、新台導入の資金繰りが上手く行っていない証拠だと捉えられます。こういったことを参考にしているユーザーは多いですよ」
パチンコ事業者の倒産やホールの閉店が珍しくないこの時代。ユーザーにとっては、ネット上にある内部情報をキャッチしたり、店内にある兆候を見抜いたりするところから、勝負が始まっていると言えそうだ。(了)