新刊がなかなか読めない
神奈川県の公立高校に通っている男子生徒・ユウさんは、近所の図書館の蔵書のラインナップが「微妙」だと不満顔だ。
「一度、読みたい本があるかどうか聞いたら、市内にある別の図書館が持っていて、そこから取り寄せてくれるという話だったんですが、購入数に対して予約数が多いのか、全然回ってこない。雑誌もどんどん取り扱いを止めている気がします。もう図書館で新刊を読もうなんて考えなくなりました」(ユウさん)
パソコンやタブレットを持ち込んでも充電できない
関西の公立高校に通う女子生徒・ミツキさんは、公共の図書館なのに、場所によってルールに差があることが不思議だという。
「電源使用禁止だったり、パソコン席に制限時間があったりする図書館がある反面、逆に電源が自由に使えるところもあるなど、ルールがまちまちなのがわかりづらいです。
私は東京から引っ越してきたのですが、図書館のルールなんてどこでも同じだと思ってスマホを充電していたら、注意されてしまいました。以前住んでいた地域の図書館では何も言われなかったのに……。
全部同じ公共の図書館なのに、ルールが違うのは単純に不思議だし、電源が使えないならパソコンやタブレットを持ち込んでも充電できないし、もういいやと行かなくなりました。長時間占領する人がいるからかもしれませんが、もう少しやり方はあるのではと思いました」
高齢化、出版不況、ネットの普及……と時代が大きく変わる中で、“公共図書館離れ”する若者たちもいる。これからの図書館はどうあるべきなのか──。(了)