マッチングアプリで出会い、結婚に至る男女が増えている。国立社会保障・人口問題研究所が実施した第16回出生動向基本調査(2021年度)によれば、職場や友人を介した結婚が減り、SNSやマッチングアプリなどのインターネットサービスを利用して知り合ったカップルが、最近の結婚の13.6%を占めていることがわかった。
また「恋人または婚約者のいる未婚男女」の10人に1人以上がインターネットを使ったサービスを介して恋人と知り合ったという結果も出ている。
このように恋人探しのツールとして市民権を獲得しつつあるマッチングアプリだが、実際に利用している婚活中の女性のなかには、アプリ依存の恋愛や結婚しかできなくなってしまう状況が怖くなり、精神的に参ってしまう人もいるようだ。30代女性のリアルケースを紹介しよう。
合コンもなくなりマッチングアプリのユーザーに
高校で教諭をしているマユミさん(35歳)は、マッチングアプリで相手を探す日々を送っている。彼女は4年ほど前からアプリを利用し始め、これまで交際に至った男性が1人いたのだが、最近別れを告げられてしまったという。
「30歳までは合コンに呼ばれることもあったんですが、31歳くらいからそもそも合コンに呼ばれる機会自体がなくなってしまったんです。周りはどんどん結婚し、子どもを産み育てていくのに、私は職場の教員としか出会いがない状態でした。
しまいには、年配の教員たちから『早く結婚した方がいいよ、いい相手はいないの?』『子どもがいる人生の喜びを知ると、教員としてもレベルアップできるよ』などと言われ、そこから焦りが出てきてしまったんです」(マユミさん)