先進的窓リノベ事業と給湯省エネ事業
65歳以上で病気やケガなどで介護が必要になった人などが、介護費用の負担を大きく減らすために活用できるのが介護保険だ。介護保険サービスを使うには、要介護認定を取得する必要がある。
社会保険労務士の稲毛由佳氏は、簡単に適切な要介護認定を取得する方法があると説明する。
「65歳以上の人が病気などで入院したら、病院に所属する医療ソーシャルワーカーに要介護認定について相談しましょう。ケアマネジャーなどが病院を訪ねてきて、要介護認定の手続きを進めてくれます。入院中は要介護度が高く認定されやすいので、退院後に介護が必要と考えられるなら、退院前に準備を進めておくのが有力な選択肢です」
訪問介護やデイサービスなど介護保険サービスを利用する際の費用は、所得により1~3割の自己負担で済む。自宅のバリアフリー工事が介護保険の住宅改修として助成(最大18万円)されるなどメリットは大きい。
住まいに関して活用できる制度も数多くある。昨今の燃料費高騰に対応した住宅改修の補助が先進的窓リノベ事業と給湯省エネ事業だ。
「先進的窓リノベ事業は、2重サッシなど断熱窓への改修費用に対し、1戸につき5万~200万円の助成。給湯省エネ事業は、省エネ給湯器エコキュートに変える人が1台につき5万円の助成を受けられます。事業に登録した工務店や販売店が申請手続きを進めてくれます」(前出・風呂内氏)
上手く利用すれば、簡単な手続きでお金を取り戻せるのだ。
※週刊ポスト2023年12月1日号