政府の新しい資本主義実現会議は、教育訓練給付の受給にかかる手続きについてオンラインを活用して効率化する方針で議論を進めている。
新たな就職先が見つかった時にも簡単な手続きでもらえるお金がある。新たな職場の要求によって住居の移転を余儀なくされるケースでは、雇用保険から移転費を受け取れる可能性がある。引っ越し先までの交通費のほか、単身なら3万8000円、配偶者など親族を随伴するなら7万6000円が支給される。
「ハローワークに提出する書類は基本的に雇用保険受給資格の証明書と1枚の申請書のみ。ただし、移転の翌日から1か月以内に手続きしないといけません」(同前)
勤め先で一度手続きすれば、あとは自動で
勤め先が申請を済ませてくれるものもある。60歳を過ぎて会社に再雇用された、あるいは新しい会社に再就職したものの、給料が下がってしまうケースは少なくない。そんな時に活用できるのが、高年齢雇用継続基本給付金だ。
給料が60歳時点と比べて75%未満となった人が対象で、賃金の低下率に応じた金額が支給される。
「再雇用・再就職に際して失業給付を受給していない人が対象です。本人がハローワークに直接申請することも可能ですが、勤め先の総務課に言えば手続きをしてくれるパターンがほとんどで、あとは65歳まで自動で受け取れます。
この制度は2025年以降、段階的に縮小し、最終的に廃止されることが決まっていますが、それまではしっかり活用しましょう」(蒲島氏)