プロ野球界は日米ともにシーズンオフに突入したが、両国の野球ファンの注目を集めるのが大谷翔平(29)の去就だ。契約は10年総額6億ドル(約900億円)規模と見られ、実現すれば北米4大スポーツ史上最高額となる。そんな契約をまとめることになるのが、代理人であるネズ・バレロ氏の動向だ。MLBで活躍するうえで、代理人の存在は大きい。
「米国のプロスポーツでは代理人が契約交渉をまとめ上げます。競技によって代理人に支払う手数料の上限が決まっており、MLBは本人の報酬の5%。代理人ビジネスはどんどん領域が広がっており、選手のあらゆるニーズに応えられるようになってきています」(スポーツ紙デスク)
2007年にレンジャーズとマイナー契約を結んだ経験を持つ前田幸長氏は「メジャーは代理人なしでは考えられない世界」と解説する。
「僕自身、メジャーに上がったら代理人に5%支払う契約でした。マイナーのままだったので払った報酬はゼロに近かったが、メジャーと契約するとなれば大金が動くことになります。
代理人は、選手の自宅や通訳、移動の際はファーストクラス限定など、あらゆる契約事項を細かく精査します。野球だけでなく、投資のアドバイスやプライバシーの保護まで請け負ってくれる。大手エージェント会社の代理人ほど、情報が豊富で様々な状況に対応できるため、大谷選手のような巨額契約となる場合、大手の一流代理人が選ばれるのです」