今オフのFA市場の目玉である大谷翔平(29)。契約は10年総額で6億ドル(900億円)に上ると見られ、実現すれば北米4大スポーツ史上最高額となるが、それに呼応するように「広告塔」としての価値も今や天井知らずと言っていい。米経済誌『フォーブス』は、2023年シーズンの大谷のスポンサー収入等は3500万ドル(約52億円)と報じている。
「過去の日本人メジャーリーガーと比較すると、2012年のイチロー選手(当時マリナーズ)のスポンサー収入が700万ドルとされます。ドルベースで単純計算すると、大谷選手はその5倍。いかに大谷選手の広告価値が高いかわかります」(全国紙経済部記者)
好感度抜群の大谷をCMに起用すれば、当然ながら商品の知名度や企業イメージの向上が期待され、その効果は広告宣伝費を補って余りある──そう考える企業が多いからこそのスポンサー収入の大きさである。
毎日のテレビニュースで大谷の姿が流れれば、使用する用具メーカーのロゴを目にする機会も増える。そうしたなかで業界関係者を驚かせたのが、今年1月、米スポーツ用品大手のニューバランスが大谷との契約を電撃発表したことだ。
「大谷選手は日ハム時代から昨シーズンまで、用具はアシックス、ウエアはデサントと契約していました。しかし、今季からはグラブとシューズ、ウエアをニューバランス、バットはチャンドラーに切り替えたのです。そしてアシックスのサイトからは、ひっそりと大谷選手の名前が消えました」(スポーツ紙記者)