「退職一時金」と「企業型DC」の受け取りを5年ずらすと、こんな大差が
年金方式なら60歳からもらう
企業型DCの総額が300万円以下であれば、60歳からの「5年分割」でもらう方法でも税金をゼロにできる。
「企業型DCを分割で受け取る場合は、退職所得控除ではなく、公的年金等控除が適用され、65歳未満は年間60万円までは非課税になる。DCの金額が300万円以下であれば、60歳から5年間で受け取ると年間60万円以下なので税金がかかりません。受け取る時期を65歳以降にしてしまうと厚生年金の受給が始まるため、退職年金との合計額が公的年金控除の金額を上回って税金や社会保険料が高くなる可能性が高い。だから企業型DCは厚生年金受給が始まる65歳までにもらっておくほうが賢明です」（板倉氏）
この「5年分割」での受給であれば、退職金控除を利用しないため、退職一時金をもらうのが60歳でも65歳でも、企業型DCの受け取り額にかかる税金をゼロにできる。
※週刊ポスト2023年12月8日号
