2024年1月から、現行のNISA(少額投資非課税制度)が新NISAとして生まれ変わり、使い勝手や運用効率においてさまざまな進化を遂げる。「つみたて投資枠」では、260本以上の投資信託・ETF(上場投資信託)が対象商品となっている。
新NISAを始めるにあたり、多くの人が直面するのが「どの商品を選べばいいのかわからない」という問題。いい銘柄の条件について、家計再生コンサルタントの横山光昭さんが語る。
「まずは『信託報酬』が安いこと。次に『運用実績(リターン)』が高いことがポイントです」(横山さん・以下同)
信託報酬が安く、高い実績を持つ商品をどう見分ければいいのか──1つの指標になるのが「純資産総額」だ。
その商品がどれだけ買われているかを示す数値であり、これがもっともシンプルな「人気と信頼のバロメーター」になる。表のランキングの1位は、純資産総額が2兆円以上の超大型ファンドだ。
「必ずしも純資産総額が大きければ優良とは限りませんが、多くの資産が集まるファンドは経費率を抑えやすく、信託報酬が安くなります。また値動きが比較的安定しやすい傾向もあるため、初心者は純資産総額の大きいものを選ぶ方が安心です」
一定期間で純資産総額が急激に伸びているものは、それだけ人気が集まっているということだ。マネーコンサルタントの頼藤太希さんが解説する。
「一方で、純資産総額が極端に減っているものは要注意。減りすぎると運用が終了する場合もあるので、少なくとも50億円を超えているものを選ぶようにしましょう」(頼藤さん・以下同)
別掲の表は、直近1年間で純資産総額に対する「資金流出入額(売られたり買われたりすることで動いた金額)」の割合が大きい順のランキングだ。上位ほど活発に売買され、大きな注目を集めている商品ということになる。