スマホでの息抜きは危ない
親がうるさいパターンが功を奏した例もある。Nさん(10代女性/現役/ICU在学中)の場合、母親がとにかく厳格だったが、「自分に甘くなりがちなので、感謝している」と振り返る。
「母は私はもちろん家族の息抜きの時間も管理していて、一家をあげてテレビの時間も決まっていました。
ヤバかったのはスマホです。息抜きにアニメを見たり、SNSを見たりしていたのですが、あっという間に時間が過ぎるし、気分転換になるというよりはもっと触っていたくなる。ある時期からスマホは親が預かっていました。部屋にスマホを置いていたら絶対に落ちていたと思います」
1日4時間でも、12時間でもなく、8時間を厳守した理由
現在、大手広告代理店で働くHさん(30代男性/現役/東大)は、決めたルールを厳守するという合理的なやり方で合格を引き寄せた。
「高校の時、担任の教師から『1年で2000時間勉強すれば合格できる』と言われ、それを信じて1日8時間勉強することにしました。1日を3つに分け、睡眠が8時間、勉強が8時間、残りは自由というスケジュール。1日8時間のノルマをクリアしたら好きなことをやってよいというルールです。夏休みには車の免許も取りましたし、彼女と会ったり、友達とカラオケに行ったり、麻雀をしたり、割と遊んでいました。
気を付けたのは、“今日は12時間やったから、明日は4時間でOK”というやり方はしないことです。12時間もやると集中力が落ちるので意味がない。あと、成績が伸びなくてもペースを崩さず、教師の言葉を信じたのも良かったと思います」
Yさん(40代男性/1浪/早稲田)はとにかく効率重視だった。
「1科目あたり1時間半以上は絶対に勉強しませんでした。私の志望校の試験時間が最大で90分だったので、その時間内にMAXまで集中力を高めるため、そのようなやり方を選びました。あくまでも自分の感覚ですが、人間が本当に集中できるのって90分ぐらいが限界でしょう。それ以外の時間はテレビゲームをしたり、映画を見に行ったり、旅行に行ったり、普通に遊んでいました」