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【新NISAで注目】代表的な「全世界株式ファンド」5つを紹介 連動する指数「ACWI」と「FTSE」は何が違うのか

「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」は、2023年7月現在先進国23、新興国24の合計47か国・地域の株式市場から、時価総額が大きな大型株や中型株を組み入れて指数を算出しています。組み入れられた企業の数は2934社です。対象となる株式市場の時価総額全体の約85%をカバーしています。

「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」は先進国25、新興国24の合計49か国・地域で構成されています。それらの国々の投資可能な上場企業の時価総額の約98%に投資しており、9485社が組み入れられています。

 組み入れ銘柄が少ないACWIは中型・大型株中心の株式指数。一方、上場企業の約98%をカバーしているFTSEは小型株も含めた株価指数というのが違いといえるでしょう。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降は、両方の指数からロシア株が除外されています。

 とりあえず、全世界株式指数といっても二つあるんだ、ということを頭の片隅に入れておいてください。というのも、新NISAで購入できる全世界株式に連動したインデックスファンドにはACWIに連動しているもの、FTSEに連動しているものの2タイプがあるからです。

注目の全世界株式インデックスファンド

 新NISAで全世界株式に毎月定額の自動つみたて投資がしたいなら、低コストで純資産総額が大きい次の二つのインデックスファンドが定番です。

・「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(三菱UFJアセットマネジメント 信託報酬0.05775% 純資産総額1兆3363億円)

 同ファンドは他の全世界株式ファンドの格安な信託報酬に対抗して、2023年9月8日から信託報酬を、これまでの半額に近い0.05775%という究極の最安水準に引き下げました。びっくりです!

・「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」(SBIアセットマネジメント 信託報酬0.1338%程度 純資産総額1299億円)

 この二つのファンドは、連動を目指している株価指数が違います。「eMAXIS」はMSCIのACWIに連動した運用を目指しています。

 一方、「SBI・V」はFTSEのインデックスに連動した運用を目指しています。そして、ほかの「SBI・V」シリーズと同様に、米国ETFを単純に買い付けるだけの運用を行っています。
 
 二つのファンドの国別組み入れ比率や構成銘柄トップ10は、ほとんど変わりません(下の図)。どちらを選ぶかは好みの問題といえるでしょう。

全世界株式ファンドの国別比率と組み入れ上位企業10

全世界株式ファンドの国別比率と組み入れ上位企業10


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