遺品整理をスムーズに進めるチェックポイント
遺品整理と相場調査
名義変更を行なったら、実家に残った遺品の整理を進める。NPO法人空家・空地管理センター代表理事の上田真一氏は言う。
「家を空にしないと売ることも貸すことも、更地にすることもできません。自宅の広さや場所、遺品の量などにもよりますが、一般的な戸建ての遺品整理を専門業者に頼むと20万～100万円の費用が見込まれます」
遺品整理の進めるタイミングで近隣の不動産価格の相場を調べ、家をどう処分するのがベストかを検討するのが望ましい。国土交通省のサイト「土地総合情報システム」や、地元の不動産業者のホームページなどを参照すると、大まかな相場観を掴めるはずだ。
査定額の正しい見方
実家を売却する場合、不動産業者と契約を結ぶことが多い。まずは複数の業者に査定を依頼して相見積もりを取る。その際は注意が必要だ。
3社に依頼して、A社300万円、B社400万円、C社1000万円の査定だった場合、最も高いC社に頼みたくなるところだが、落とし穴が待っている場合もあるという。NPO法人空家・空地管理センター代表理事の上田真一氏は言う。
「C社に依頼しても全然売れず、価格をどんどん下げざるを得なくなって、結局300万円以下で売却するようなケースがあります。顧客を確保するため、高い査定額を出して囲い込む不動産業者もいるので注意が必要。契約前に査定額について納得のいく説明をしてくれる誠実な業者を選ぶのが賢明です」
次のページ：解体時の得する制度
