射幸性が高くなることへの懸念の声も
では、ラッキートリガー搭載機が登場することで、パチンコはどのように変わっていくのだろうか。
「ラッキートリガーでの総量規制が1.5倍になったからといって、パチンコの出玉性能がそのまま1.5倍になるわけではありません。これまで通り射幸性が高くなりすぎないように、全体での出玉性能は制限しつつ、その規制の中でラッキートリガーという一時的に期待獲得出玉が大きい状態を作り出せるようになるということです。
つまり、ラッキートリガーの登場によって、スペックの幅が広がる。ラッキートリガー状態では、瞬間的な出玉の爆発力が増すことになるので、その分、射幸性が高くなるのは間違いないでしょう。
とはいっても、おそらくラッキートリガー状態への突入率は低めに設定されるはずで、 “入ったらラッキー”くらいの“プラスα”な要素になりそう。ただ、ラッキートリガーをメインの出玉機能とした設計も不可能ではないので、想像以上に射幸性が高い機種が登場する可能性もあるでしょう」
ユーザー離れが著しいパチンコ業界で、ラッキートリガーの登場が人気回復のきっかけになるのではないか。期待の声は大きいが、一筋縄ではなさそうだ。
「スペックの幅が広がれば、ユーザーの選択肢も広がります。現行のパチンコ機よりも出玉の波が荒く、射幸性が高い機種を期待しているユーザーには、ラッキートリガーは歓迎されるでしょう。
しかしラッキートリガーで出玉性能が高まると、ホールとしては使い方が難しくなってくる。ユーザーにとって“甘いスペック”になったら、その分ホールは釘調整で回転数を絞るなどして、利益を確保しなくてはなりません。
『出玉性能は高いけど、全然回らない』という台は使うお金も多くなり、気軽に遊べなくなるので、敬遠するユーザーもいるでしょう。また、依存症が問題となっている現状からすると、いたずらに射幸性を高めることは好ましくない。そういった部分で、ラッキートリガー搭載機の開発も簡単ではないと思いますね」