家計

住宅ローン「退職金で一括返済」すべきかどうか、判断のポイントは「金利」と「手元資金」 借金をゼロにすることにもリスクあり

一括返済するかは「金利」と「手元資金」で判断

一括返済するかは「金利」と「手元資金」で判断

返済後に手元資金が2000万円を切るかどうか

 別掲図は60歳時点でのローン残高が1800万円のAさんとBさんのケースを比較したものだ。残高が同じでも、ローン金利が0.8%のAさんと2.5%のBさんでは、70歳で完済するまでに支払う利息の総額が約160万円も変わってくる。

「大まかな目安として、ローン金利が1.5%以上、将来の利息総額が100万円以上となるBさんのようなケースでは、一括返済が選択肢になってきます。

 また、図の例では60歳時点での手元資金が3000万円のAさんは一括返済すると手元のお金が1200万円になってしまいます。一方、4000万円持っているBさんは一括返済しても2200万円が手元に残る。返済後に手元資金が2000万円を切るかどうかも、一括で返すかの判断の目安でしょう」(板倉氏)

 ローン金利が1%程度であれば、一括返済せずに手元資金を年3~4%程度で運用したほうが得という考え方もできる。状況に応じた柔軟な判断が必要だ。

※週刊ポスト2024年1月1・5日号

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