日銀会合後、日銀が「金融政策の正常化」を来年1月から4月に開催される会合で判断する可能性が高まっていることから、銀行株や保険株など時価総額が大きい銘柄も物色される展開も期待できよう。日米ともに少々楽観ムードが強まっている感はあるが、2024年は大相場となる可能性があることは意識したい。
2023年最後の中央銀行イベントを通過し、機関投資家の多くはクリスマス・年末年始休暇に入っていることから、例年通りであれば主体は個人投資家となる。年末年始は中小型株を中心とした物色に期待したい。今年は12月27日が、12月期企業などの配当・優待に絡んだ権利取りとなるため、関連銘柄への物色が強まるだろう。
また、2024年からは、新しいNISA(小額投資非課税制度)制度がスタートすることもあり、現行NISA制度で残っている投資枠を使い切るために、配当利回りが高い大型株や優待銘柄、大化け期待での時価総額が小さい中小型株などNISAで買われやすい銘柄に駆け込み需要が発生すると想定する。このほか、上記でも述べた通り、大型株ではあるが銀行株や保険株など金利メリット銘柄への関心も高めておきたい。年末にかけての上昇を意味する「掉尾の一振」が見られるか注目だ。
今週から来週にかけては、国内は12月26日に11月失業率、28日に11月鉱工業生産、1月5日に消費者態度指数などが予定されている。海外では、12月28日に米・前週分新規失業保険申請件数、米・11月中古住宅販売成約指数、1月2日に米・12月製造業PMI、3日に米・12月ISM製造業景気指数、米・11月JOLTS求人件数、米・FOMC議事録(12月会合分)、4日に米・12月ADP雇用統計、米・前週分新規失業保険申請件数、5日に欧・12月消費者物価指数、米・12月雇用統計、米・12月ISM非製造業景気指数などが予定されている。