年末年始は「アニメやドラマの一気見」
金融機関勤務の20代男性・Bさんは1人暮らし。年末年始も「日常」として過ごすことにしている。
「年末年始は旅行代も高いし混んでいるので、外出は極力しません。一度、年末年始の特別な雰囲気に飲まれて、夜中から初詣に行ったこともありましたが、大混雑で何時間も行列に並ばなくちゃいけないし、寒いしで、翌日疲れてずっと寝ていただけでした。挙げ句、体調も崩しましたね」
Bさんは年末年始に特別感がないとしながらも、楽しみにしていることはある。「アニメやドラマの一気見」だ。
「僕は会社員で、強制的に休まされることになる。年末年始の休みの間は仕事の連絡もこないので、静かな時間をまとめて取ることができます。アニメやドラマの一気見のチャンスです」(Bさん)
お金を使わず、むしろ「稼ぐ」チャンス
メーカー勤務の30代・Cさんは、スキマ時間にバイトを探せるアプリで仕事をする予定だ。年末年始はお金を使わず、「稼ぐ」チャンスなのだという。
「以前は初売りや福袋を買いに行っていましたが、今は全然行かないし、福袋も買わないです。というか、必要なくなりましたね。買い物欲がないというか……。
そのかわり、ちょっとしたバイトをすることになりました。年末年始は働きたくない人が多いので、チャンスなんです。通常より時給がいいものもあるし、家でじっとしているぐらいなら働いていたほうが気分が紛れます」
とはいえ、Cさんがいくら通常進行でいようとも、悩ましいことがある。来年小学生や幼稚園に通う年齢になる姉の子供たちへのお年玉だ。
「基本的にあげたくはないので、お年玉をあげないオジサンという立ち位置を確立させられるかどうかの瀬戸際です。お金はお手伝いなど、何かの対価としてもらえるものだという教育をしたらどうかと姉に言ったら、ケチだと一蹴されてしまいました……。
個人的にはお正月=必ずしもお年玉じゃないんだぞ、という新しい常識が広がらないかなと思っているのですが……」(Cさん)
出費を煽られがちなシーズンだが、その裏で固い決意を持っている人たちもいるようだ。(了)