酒瓶に貼られているラベルは、その日本酒の“顔”であり、名刺や履歴書としての役割も果たす。ラベル表記の見方を理解できれば、自分の好みやシーン別の1本を探す際に、香りや味わいを想像しながら選ぶことができるだろう。きき酒師などの資格認定を行なう日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)の専務理事、日置晴之氏が説明する。
「ラベルには酒税法、酒類業組合法などで表示が決められている項目だけでなく、任意で米の品種や日本酒度などを記載している場合もあります。ただ、同じ純米酒でも淡麗から濃醇な味わいまで幅広く、香りもフルーティーから熟成香が強いものまであり、酒店では好みを伝えて相談するとよいでしょう」(日置氏)
一方、表ラベルのデザインだけで“ジャケ買い”するのも、未知の味わいに出合える可能性もあり、楽しいかもしれない。
監修・日置晴之/日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)専務理事、SSIインターナショナル会長。国内外で日本酒の普及や人材育成のために活動。日本酒の資格制度「きき酒師」などの資格認定審査委員長も務める。
取材・文/上田千春
※週刊ポスト2024年1月12・19日号