藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

【円安・高金利で注目】外貨定期預金の注意点を解説 「為替リスク」「為替手数料」の他に「中途解約」時の落とし穴も

大きく円安が進んだことで、ドル資産への関心が高まっている(写真:イメージマート)

大きく円安が進んだことで、ドル資産への関心が高まっている(写真:イメージマート)

 米国の高金利を受け、ドル建ての外貨定期預金が注目されている。外貨定期預金の魅力や注意点はどのようなものか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第76回は、「外貨定期預金」について。

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 年末に帰省した際に、資産運用にはまったく疎い姉から「外貨預金をしたほうがいい?」と聞かれました。銀行で、高金利の外貨定期預金をすすめられたようです。去年9月にメガバンクの一行である三井住友銀行が米ドル建て外貨定期預金(1年)の金利を、従来の0.01%(税引き前)から、5.3%へと、一気に530倍に引き上げたことで外貨預金に注目が集まっています。以前、この連載でも外貨預金について紹介しましたが、あらためて外貨定期預金の魅力と注意点についておさらいしましょう。

なんといっても高金利が魅力

 日本では政策金利がいまだマイナスであることから、定期預金の金利もほぼほぼ0%です。たとえば、三井住友銀行の1ヶ月の定期金利は0.002%。100万円を1年あずけても20円という悲しい現状。それに対して、米ドル建て外貨定期預金は5%以上と聞くと、金利面だけでみれば、かなり魅力的に感じます。

 また、日本の経済力が低下しつつある中、日本円だけで資産を持つリスクは大きく感じます。資産の一部を外貨で持つことは、極めて真っ当な判断です。

【2024年1月5日時点のおもな米ドル建て外貨定期預金(1年)の金利】
新生銀行 6%
大和ネクスト銀行 5.4%
じぶん銀行 5.1%
住信SBIネット銀行 4.9%
三井住友銀行 4.8%
ソニー銀行 4.7%

 米国の金利上昇が一服していますので、去年の9月から比べるとやや低下していますが、それでも十分高金利を維持しています。

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