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後期高齢者の医療費「窓口2割負担」さらなる拡大は既定路線 高血圧とひざ痛で通院する人は年6万円の負担増も

どんどん拡大する「2割負担」シミュレーション

どんどん拡大する「2割負担」シミュレーション

 別掲の表は厚生労働省が試算した窓口負担が1割から2割に増えた際の支払額のシミュレーションだ。高血圧で通院する人の場合、1割負担で年間2万9000円の医療費が2割負担では5万7000円に倍増する。高血圧とひざ痛で通院する人なら年6万円の負担増だ。

 厚労省の担当者はこう説明する。

「平均的な医療費をもとに算出しましたが、急激な負担増を抑制するため、2025年9月末までは月の負担増が3000円を超える部分を払い戻す『配慮措置』を実施しています」(保険局高齢者医療課)

 この配慮措置は、収入などで決まる自己負担限度額を超えた分が払い戻される「高額療養費制度」に登録することで、その口座に3000円を超えた負担増分が振り込まれるというもの。ただ、配慮措置はあくまで期間限定だ。室井氏が指摘する。

「とにかく、2025年9月までは配慮措置を利用することが肝要です。しかし、期限を迎えた後はさらなる負担増が決まる可能性もある。だからこそ、患者一人ひとりが医療費をめぐる制度をよく理解し、必要な医療を受けながら賢く負担を減らしていく工夫が重要になります」

※週刊ポスト2024年1月26日号

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