副業がバレるきっかけは…
また夫が在宅勤務でないならば、拘束時間が長い仕事でもステルス副業が成立する。Eさん(51才)は離婚を目的に自宅外で副業を始めた。
「心臓に持病のある子供のために、車で学校の送り迎えをしているのですが、その間の9~16時に、高齢者施設で働いています。夫には家に戻るためのガソリン代がもったいないから、公園やカフェで本を読んで時間をつぶしていると話しています」
当初は条件が合った副業として始めたというが、いまでは福祉に魅力を感じ、大学通信教育で勉強もしている。国家資格も取得予定で、就職できれば5年かけた離婚計画も終わりを迎えられそうだと笑う。
夫の勤務中に「体育館の受付業務」をしているのはFさん(54才)だ。
「趣味でバドミントンをしているのですが、働くときは“バドミントンに行く”と伝えてラケットバッグを持って出かけています。夫は運動とは無縁なので、怪しんでいませんし、あえて遠方の施設を選んでいるため自治体も違うので、バッタリ遭遇することもありません」
掲載した表にあるようにステルス副業は多種多様。ただし、どの仕事も共通して気をつけるべきポイントがあると野川さんは言う。
「副業がバレるきっかけの多くは、周囲にがんばっていることをアピールしてしまうことにあります。扶養から外れるくらい稼げるようになってから家族に伝えればいい。その前に知られてしまうと、夫から“稼ぎがあるなら小遣いを増やしてほしい”と要望されたり、本末転倒になりかねません」(野川さん)
今年はステルス副業で、余裕ある暮らしを始めよう。
(了。前編から読む)
※女性セブン2024年2月1日号