BtoB型ビジネスの広報展開の課題と期待
BtoB型のビジネスを行っている企業は、業界内で限られた相手から認知されていれば事業が成り立つため、既存顧客に配慮して自社が目立つことを避けようとする傾向もあります。上場している企業でも、投資家やメディアなどの業界外の社会に対してアピールする広報力を磨いていない企業は少なくない印象です。その結果として、事業の体制整備や業績改善を行なうだけでは株価が上がりにくい企業が多くなっています。
ここで紹介した3社は、会社やサービスの知名度向上に留まらず、業界全体の動向や見通しを示した中で、自社を評価させる広報展開に取り組もうとしています。今後の展開とともに、株価の面でも、どう評価を上げていけるのかに注目です。
【プロフィール】
小島一郎(こじま・いちろう)/株式会社分析広報研究所 代表取締役チーフアナリスト。大手シンクタンクでのアナリスト、複数の上場企業で広報IR関連業務を行った後、独立。業界・企業を横串しにする独自リサーチを10年以上継続し、その上場企業数は1000社以上。企業の価値向上コンサルティングや広報IR活動の実務支援をおこなう。著書に『成長する企業がやっている分析する広報』(みらいパブリッシング)がある。