東京のパチンコ店が抱えていた「余り玉問題」
出玉を特殊景品に交換する場合、交換できる最低単位未満の出玉は“余り玉”となり、ジュース、お菓子、タバコなどのほかの景品と交換するか、パチンコ店の会員カードを作って“貯玉・貯メダル”をすることなる。
200円単位で交換できるパチンコ店であれば、余り玉もジュース1本分くらいで済むので、それほど気にならないが、2000円単位でしか交換できないとなると、かなり多くの余り玉が発生する可能性もある。そのパチンコ店の会員になっていないユーザーにとっては、予期せぬ余り玉が出てしまった場合“それほどほしくない景品”と交換しなくてはならないこともありうるのだ。
「東京都以外の地域では、基本的に500円単位、もしくは200円単位で交換していることが多い。東京都も以前は『0.3g金賞品』が2500円で買取されていたので、2500円以上の出玉であれば500円単位で交換できていました。
しかし、2022年3月に『0.3g金賞品』の買取価格が3000円になり、さらに4月には4000円となって、交換が1000円単位になっていたんです。そもそも東京都は他の地域に比べて、余り玉が出やすい状況だったなかで、さらに今回2000円単位になったわけですから、ユーザーへの影響も少なくない。これを機に通っているホールの会員になったというユーザーもいるでしょう」(藤井氏)
東京都に住む会社員のAさん(40代男性)は、特殊景品の買取価格が変わったことを知らないままパチンコを楽しみ、まさかの大量の余り玉に困惑したという。
「月に1回くらいの頻度でパチンコを打つんですが、正月休みで暇だったときに、近所のホールに行きました。1万円ほど使ってRUSHを引いて、それなりに出玉を確保したので、交換しようと思ったら、1500円分くらいの余り玉が出たんです。そのお店の会員ではなかったので、エナジードリンクを数本とお菓子、カップ麺などに交換しました。
まさか交換が2000円単位になっているなんて、想像もしていませんでした。私が喫煙者ならタバコにでも交換したんですが、吸わないので、それもできず結構な量のお菓子とドリンクを持ち帰る羽目になりました」(Aさん)