パチンコ・パチスロでは、遊技で得られた出玉を景品に交換することができる。そして、“特殊景品”と呼ばれる特別な景品に交換し、それを別の店舗に買い取ってもらう形で出玉を“換金”することも可能だ。パチンコ業界に詳しいフリーライターの藤井夏樹氏が説明する。
「お菓子やタバコ、ジュースなどの景品と交換する場合は、基本的に“等価交換”となっています。たとえば、1万円分の出玉があれば1万円分の景品と交換ができる。
一方、換金する場合は店によって交換率が異なっていて、等価交換の場合もあれば、等価交換よりも低い場合もあります。たとえば、東京都内の場合では、1玉4円で貸し出されたパチンコ玉を換金すると、1玉あたり約3.57円になります。つまり、交換率が低い店の場合は、単純な金額だけを見れば、換金するより景品と交換したほうがお得という計算になるわけです」
交換率が低くても、ほとんどの客が景品と交換するのではなく、換金するという。
「パチンコ店の景品となっているのは、洗剤などの日用雑貨、お菓子、ジュース、タバコ、パチンコのグッズなどが基本。ひとつの景品の金額は上限約1万円と定められています。
たとえば2万円くらいの出玉があった場合、高額な景品で欲しい物があればいいんですが、そうではない場合、日用品などで2万円分を交換しなくてはならない。景品の種類はそこまで多くないので、2万円分を交換するのはけっこう大変なんです。そういう事情もあって、交換率の差額分の損があったとしても、換金したほうがメリットは大きいといえるでしょう」(藤井氏)