戸松氏はニッチな分野で圧倒的なシェアを持つ企業に目を向ける。
「半導体製造に不可欠な検査・測定装置メーカーのレーザーテックは世界シェア100%の装置を手がけるほか、新規領域も拡大。半導体の切断・研削・研磨装置で世界シェアトップのディスコも要注目です」
マーケットアナリストでケイ・アセット代表の平野氏も「特に生成AI半導体向けは今後も大きな伸びが予想される」としてディスコを推す。
「同じく生成AIに対応する技術として注目したいのがアルバックの手がけるHBM(広帯域幅メモリ)。今後の伸びが期待されます」(平野氏)
そのほか、藤井氏は「あえて複数の小さなチップに分けて集積する『チップレット』という革新的な技術の開発で英Armと台湾TSMCと協業するソシオネクストは、今後の需要増に大きな期待」という。
この先も半導体の需要が高まることは必至だ。
「本格的な『半導体バブル』はまだこれからです。再びバブルが到来すれば、現在の株価も通過点に過ぎないといえるほど、爆発的な上昇を見せてもおかしくない」(藤井氏)
株価が10倍以上になる「テンバガー銘柄」が、このなかにも潜んでいるかもしれない。
※週刊ポスト2024年2月23日号