日経平均株価の上昇が続いている。その牽引役となっているのが、日本経済を支えてきた「三菱グループ」の躍進だ。マーケットバンク代表の岡山憲史氏はこう語る。
「とりわけグループの『御三家』といわれる三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)、三菱商事、三菱重工業の株価上昇が著しい。MUFGは2020年3月の300円台から1300円台へと3倍以上、商事も2600円台と過去3年で3倍に。重工に至っては9500円間近と過去3年で4倍以上に上昇しています」
好調が続く“三菱銘柄”だが、それはグループ主要企業に限らない。「三菱」の冠こそ掲げていないものの、注目すべき「三菱関連優良株」があると指摘するのは、カブ知恵代表の藤井英敏氏だ。
「三菱グループの資本が入っている関連企業は国内に多々あります。いずれも基本は安定成長が見込める優良企業であり、投資先としても有望銘柄です。
たとえば、三菱重工の舶用エンジン部門と神戸発動機の事業統合で設立されたジャパンエンジンコーポレーションは、昨年度の時価総額の増加率が売上高300億円以下の中堅企業のなかでトップに。株式市場でも高く評価されています。
また、三菱電機の子会社で電気設備工事が主力の弘電社は、三菱電機などと共同で横浜本牧ふ頭の陸上電力供給システムを受注したことで注目が集まりました」
弘電社の株価は1月22日に年初来高値を更新するなど、右肩上がりとなっている。