株式投資で「ゆっくりお金持ち」になるための秘訣とは（写真：イメージマート）
経済的に成功し、「お金持ちになりたい」と思う人は少なくないだろう。では、経済的に豊かになるための秘訣や再現性のある方法はあるのだろうか。米国でグローバル外食企業を成功させた起業家であり、著書『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』が話題のキム・スンホ氏が、株式投資を通じて豊かになる方法を解説する。
お金持ちになるには「誰かの成功」に便乗するのが近道
お金持ちになる方法は3つしかない。遺産を相続するか、宝くじに当たるか、事業で成功するかだ。
親がお金持ちでないなら、このなかで最も簡単なのは事業で成功することだ。宝くじの当選確率は事業で成功する確率よりはるかに低い。たとえ当選したとしても、お金の質が悪すぎて、ずっとお金持ちでいられる確率はほとんどない。
事業に成功する方法はふたつある。
ひとつ目は、自分が起業することだ。起業は、血を流し骨を削るような苦痛に耐える勇気をもち、すべてをかけて死ぬ気でやってこそ成功できる。成功してからも、事業を守るために一瞬も油断してはならない。アイデアを出し、会社を設立し、資本を求め、労働と管理を並行する必要がある。
消費者に認められるのも、決して簡単ではない。もちろん成功できれば、それは自分の人生への最高のプレゼントとなる。自己決定権をもち、自分がやりたいことのできる自由、やりたくないことをしない自由が手に入るのだ。
ふたつ目は、誰かの成功に便乗することだ。常に勝ち馬に乗るわけだ。先頭を走る馬に乗り、ほかの馬に追い越されたら、すぐにその馬に乗り換える。誰からも非難されることではない。
この方法は、自分で起業するよりも安全だ。若いうちから始められるし、会社に勤めながらでもできる。すでにひとつの分野で成功している一流企業がある。それらの企業は自社の価値を数百万、数千万ピースに分割し、誰もが売買できるようにしている。
それを株式と言う。
株はいつでも、1株からでも購入できる（※注：日本株の場合は単元株数は100株）。銀行や証券会社に行けばその場で証券口座を開けるし、スマートフォンのアプリでもアカウントをつくることができる。株を買うためにその会社に行ったり、連絡したりする必要もない。金融機関が取引を代行しているからだ。
こうした会社の株をもっていれば、会社が成長するにつれて株の価値も上がり、年1回、または年2回の配当を受けられる。業績好調な企業、有能な経営者を見つけて、その会社の株を買い集めることは、自分で起業するよりもずっと簡単だ。
しかし、ここで気をつけるべきことがある。株を買ったなら、値上がりしたら売ろうという考えを捨てるべきだ。つまり、株は売るものではなく、買うだけのものだと考えるべきだ。
買った株の値段がすぐ上がったからいいというものではない。長期に、ゆっくりと上がるのがよい株なのだ。そうすれば、お金がもっと貯まったとき、このよい株式をさらに買い増しできる。配当が出る株なら、一生売らなくてもいい。
もしあなたがその会社の創業者や経営者なら、その会社の株を売らないだろう。1株でももっていれば、あなたはその会社のオーナー（社主）だ。だから、あなたも社主になったつもりでその会社について学び、経営状況を見るべきだ。
会社の社長とは、株主から雇われて経営を任されているに過ぎない。社長が経営を誤ったり、会社の本質的な価値が失われない限り、株は売るものではない。そして社長のように、その会社の決算報告書、事業報告書、財務諸表を読んで理解し、その会社の製品に対する消費者の反応と評価について、社長と同じように耳を傾けるべきだ。
