退職金でやってはいけないこと
うまく資産を増やすことができた場合、気をつけたいのは不用意な支出。資産が増えるほど、子供や孫に残すときのことを考える人も多いが、過剰な相続税対策はあなたの資産寿命を縮めることになる。老後の資産問題に詳しいフィンウェル研究所代表の野尻哲史さんが言う。
「まず大切なのは、自身の資金で自身の退職後の生活をカバーすること。そのめどが立つ前に子供や孫に贈与したり、相続税対策で不動産を買うようでは本末転倒です。退職金を使った不動産投資もおすすめできません。家賃収入はいつ途切れるともわからず、安定した収入とは言えないためです」(野尻さん)
松浦さんは、「資産寿命を延ばすのは健康寿命を延ばすのと同じ」と語る。
「お金を払って健康診断を受けるように、自分の資産状況やマネープランも、一度ファイナンシャルプランナーなどの“お金のプロ”に相談してほしい。相談は有料ですが、資産改善効果は非常に大きい」(松浦さん)
まずは正しい現状把握が第一歩なのだ。
※女性セブン2024年2月22日号