投資情報会社・フィスコが2月19日~2月23日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。ドル円は昨年11月以来の150円台に浮上し、日本政府は一段の円安に歯止めをかけたい考えのようだ。2022年に150円以上のレベルで大規模なドル買い・円売り介入を実施しており、市場は実弾介入に身構える。昨年も150円台に上昇する局面で神田財務官は為替介入に「スタンバイ」と発言し、その後の円安を食い止めた経緯がある。足元のドル高・円安でも政府サイドから口先介入が相次ぎ、その効果を見極める状況だ。ただ、日米金利差維持でドルの選好地合いは変わらず、目先的には150円付近の水準は維持される見通し。
3月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きは確実視され、現時点で利下げは5月以降の見通し。ユーロ圏経済の減速を受けたユーロ安・ドル高の影響でドル高・円安の可能性があろう。一方、日本銀行によるマイナス金利政策の解除時期は3月以降となる可能性があり、金融政策修正を期待した円買いは縮小し、政府の円安けん制の効果を和らげる。
【FOMC議事要旨】(21日公表予定)
FRBは2月21日、FOMCの議事要旨を公表する。利下げ開始時期が3月から5月以降に後ずれするなか、ハト派色の弱いトーンならドル買い要因となろう。
【米・2月製造業PMI速報値】(22日発表予定)
2月22日発表の1月PMIは前回から改善するか注目される。前回に続き節目の50を維持できればソフトランディングへの期待が高まり、ややドル買い材料になりやすい。