ロボアドには、運用開始前に、リスク許容度を診断してくれる機能がある。最大手のウェルスナビのリサーチ&クオンツグループ執行役員・牛山史朗氏が説明する。
「ロボアドの最大の特長は、投資の知識に自信がない方でも、最先端の資産運用が全自動でできる点です。それを実現するには、まず投資家のリスク許容度を測定し、それに応じた資産配分の提案が第一歩となります」(牛山氏・以下同)
ウェルスナビでは、年齢や年収、金融資産、運用目的、株価下落時の対応といった5つの質問への回答から、リスク許容度を5段階に分類し、それぞれに適した資産配分を提案する。回答は1~2分で終わるが、これでわかるのか。
「米国や日本における過去の研究や実務を踏まえて、リスク許容量を診断しています。現状、お客様の満足度も高く、適切な結果が出ていると考えています。また、リスク許容度は5段階の設定ですが、それ以上細かくしても有意な違いはなく、妥当と思われます」
運用期間が長くなると許容度を超えてくることも
それぞれの資産配分を見ると、国内外の株式・債券・不動産・金など、様々な資産クラスに分散投資されている。そして、リスク許容度が高くなるほど、債券の比率が低下し、日本株や米国株などの比率が上昇してくる。
「金融商品のリスクとリターンはコインの裏表です。各資産クラスの中で個別株は最もハイリスクで、いま人気のある全世界株式のような投資信託もそれに次ぐ位置(図2)。個人で投資をやっていて、実はリスクを取りすぎているという人は少なくないのでは」
また、運用期間が長くなると投資家の年齢も上がってきて、許容度を超えるケースが出てくるという。