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【親子で取り組む相続】生前整理のステップ 財産目録の準備、相続人の確認ができたら生前会議、そして遺言状をまとめる

親が生前のうちに相続について話し合っておきたい(イメージ)

親が生前のうちに相続について話し合っておきたい(イメージ)

 相続をスムーズに進めるには仕組みをよく理解したうえで、親の生前から対策を進めることが重要だ。相続の基本ルールとともに、活用すべき諸制度の理解を深めたい。

 相続税の申告手続きは、被相続人が亡くなったことを知った翌日から10か月以内に済ませる必要がある。財産内容や相続人を確定して分配方法などを全員で協議のうえまとめ、税額を算出して納めなくてはならない。ただでさえタイトな日程となるうえに、家族が疎遠だったり財産に対するそれぞれの主張が違ったりすると揉めごとになって時間がかかる。

 それを避けるには、故人の生前に用意した「遺言書」がカギとなる。夢相続代表で相続実務士の曽根恵子氏が解説する。

「相続でどの財産を誰が相続するかについては、遺言書に記された故人の意思が最も優先されます。そのため遺言書が用意されているとスムーズに進みやすい。

 遺言書には大きく2種類あり、本人が自筆でまとめる自筆証書遺言と、公証役場で公証人に作成してもらう公正証書遺言があります。どちらも同じ効力を持ちますが、自筆証書遺言は何度でも書き直せるうえ、費用もかかりません。自筆だと紛失や改竄のリスクがありますが、それを防ぐために2020年には自筆証書遺言の法務局保管制度も始まり、より使いやすくなりました」

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